糖質制限ダイエットは糖尿病治療にも活用されているダイエット。
医学的にも効果があると言われています。
ちなみに、別名「ケトジェニック・ダイエット」。
このケトジェニック・ダイエット(糖質制限ダイエット)は、糖質を制限し、その代替エネルギーとして脂肪をたくさん摂取する食事の事をいいます。
ケトジェニック・ダイエットとは?
通常、炭水化物などの糖質をエネルギーにしていますが、ケトジェニック・ダイエット中ではこのエネルギー源である炭水化物を減らして、脂肪からケトン体という物質を作ってエネルギー源にします。
ケトジェニック・ダイエットで目安となるのは、ケトン指数。
理想的な食事構成としては、90%が脂質由来で、8%がタンパク質由来、残り2%で炭水化物由来。
この糖質制限が体重を減らしていく事は、研究からも明らかになってはいるのですが、そのメカニズムに関しては詳細が不明!
ただ、ケトン体による食欲減退、脂肪酸合成を抑制して脂肪分解を促進、エネルギー代謝による脂肪燃焼の促進、高タンパク食による基礎体温上昇効果があるのでは…と考えられているそうです。
ダイエットよりも治療効果への期待が高い
まだダイエット効果については未知なる部分が多いわけですが、最近ではアルツハイマー病やパーキンソン病、心血管疾患、がんなどにも治療効果が期待できるのでは?
…なんて見方も。
活性酸素の生成を増加させ、酸化ストレスからがん細胞が増殖されるのを防ぐと考えられているんですね。
また、糖質をうまく利用する事ができないアルツハイマー病の脳細胞は、ケトン体なら代謝できるから、それが一時的に改善を促すのだと。
ダイエットだけでなく、病気予防にもなるなんていいですね!
糖質制限ダイエットって、いいじゃないですか♪
ケトジェニック・ダイエットのデメリットは?
ただ、いい話ばかりではありません。
肥満改善に有効だという論文だけでなく、「いやいや、ちょっとそれは違うんじゃない?」と否定する論文もあるのです。
ケトジェニック・ダイエットを否定する理由は、人とマウスの実験では同じデータにはならない事、長期的なしっかりとしたデータがまだない事から。
特に、リバウンドが起こりやすいというデメリットがあるのですから!
「糖質制限ダイエットをやめる=リバウンドの可能性が高い」
なんて、健康的なダイエットとはいえません。
リバウンドが起こりやすい理由としては、糖質制限で体を飢餓に近い状態にしてしまうから。
普通の食事に戻したときに、
「あっ、やっと入ってきた!次はいつもらえるかわからないから、しっかり確保しておこう!」
と、エネルギーを体に溜め込もうとしてしまうのです。
これじゃ、「痩せにくい太りやすい体」じゃないですか!?
他にも、体のpH(酸塩基バランス)やカルシウムのバランスを悪くしたり、栄養素や筋肉の低下、コレステロールや酸化ストレスの増加。
リバウンドで脂肪を溜め込もうとすることからも、肝障害・脂肪肝・脂肪肝炎が起こりやすくなるのだそうです。
糖質制限ダイエットを急に辞めたりすると、ダイエットはもちろん健康に対してのデメリットがひどすぎです。
ケトジェニック・ダイエットは正しい知識が必要
では、ケトジェニック・ダイエットはやらない方がいいのか?
…というのではなく、実践するときには「正しい知識・経験を持つ医師の指導の下でやる」という事。
また、それなりの努力と忍耐が必要ですから、はっきりとした目標や期間、方法を設定しておこなうのがいいようです。
食事の質にも十分に気を付け、トランス脂肪酸(悪い脂肪分)がたっぷり含まれている食品はNG!
あくまでも、オリーブオイルなどの良質な脂肪を使うのがいいそうです。
ケトジェニック・ダイエット…いわゆる糖質制限ダイエットをおこなうときには、メリットだけでなくデメリットも把握しておかないとダメですね。
正しく、安全に…できれば医師の指導のもとでおこなうのが理想的なのかな。